未経験エンジニアは増えすぎ?現役エンジニアが転職の現実と突破法を解説
「未経験からエンジニアを目指す人、増えすぎじゃない?」 そう感じて、不安になっていませんか?
SNSやYouTubeを見ると、
「未経験からエンジニア転職」
「文系からエンジニアになれた」
「プログラミングで人生変わった」
という発信をよく見かけます。
その一方で、
「今から目指しても遅いのでは?」
「ライバルが多すぎて採用されないのでは?」
「未経験エンジニアはもう飽和しているのでは?」
と感じる人も多いはずです。
結論から言うと、未経験エンジニアが増えているのは事実です。
ただし、増えすぎているから無理というわけではありません。
なぜなら、増えているのは「なんとなくエンジニアを目指す人」であって、継続して勉強し、作品を作り、現場で使えるスキルを身につけている人はまだ少ないからです。
ぼく自身、携帯販売の仕事を5年続けたあと、28歳で未経験からエンジニア転職を決めました。平日2時間・休日8時間の独学を約8ヶ月続け、ポートフォリオなしで内定を獲得した経験があります。
最初は「本当に自分にできるのか」と何度も不安になりましたが、勉強方法・応募戦略・会社選びを間違えなければ、未経験でもチャンスはあると感じています。
この記事では、未経験エンジニアが増えすぎと言われる理由から、今から目指す人が勝つためにやるべきことまで、実体験ベースでわかりやすく解説します。
「もう遅いのかな…」と不安な人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

未経験エンジニアが増えているのは本当か
結論から言うと、増えているのは本当です。
ただ、数字以上に「増えているように見える」という側面が大きいと思っています。
YouTube、SNS、転職サイトで「未経験からエンジニア転職」という言葉を見ない日はほぼなくなりました。
エンジニアは将来性・働き方・収入の面で注目されやすく、無料や低価格で学べる教材も増えたため、以前より始めやすい環境になっています。
ただ、大事な視点があります。
ではありません。
勉強を始める人は多くても、途中でやめる人も相当数います。
作品を完成させ、面接まで進める人はさらに絞られます。
だからこそ、「増えすぎているから無理」と焦りすぎる必要はないと思っています。
未経験エンジニアが増えた3つの背景

未経験エンジニアが増えた背景には、主に3つの変化があります。
学習環境が整った
昔は本を買って独学するしかなかった人も、今は動画・学習サイト・質問サービスを使えます。HTMLやCSSなら無料教材でも基礎を学べるようになりました。
ただし、学びやすくなった反面、「動画を見るだけで満足する」という落とし穴も増えています。
実際に手を動かして作る経験まで進めるかどうかが、分岐点になります。
SNSで成功例が目立つ
SNSでは「未経験から3ヶ月で転職」「半年で月収アップ」など、目を引く発信が流れてきます。本当に努力して結果を出した人もいますが、SNSでは成功した部分だけが目立ちやすい構造です。
毎日わからないことだらけで、エラーで数時間止まり、面接で落ち続ける——そういう時期は見えにくい。
見るべきは他人の結果ではなく、昨日の自分より少し進んでいるかです。
今の仕事への将来不安
給料が上がらない、体力的にきつい、将来の道が見えない。
そういう悩みからエンジニアを目指す人は少なくありません。
ぼく自身も、携帯販売の仕事に限界を感じたのが転職を考えたきっかけでした。
ただし、不安から逃げるためではなく、未来を作るために選ぶ意識が大切だと思っています。
IT人材不足は続いている

目指す人が増えていても、企業側の需要も伸び続けています。
経済産業省の調査では、
IT人材の不足は2030年に最大約79万人まで広がる可能性がある
とされています。
ただし、企業が欲しいのは「何もできない人」ではありません。
基本を学んでいる、小さくても作品がある、わからないことを調べられる、素直に学べる——こういった人材に対してチャンスがあります。
未経験エンジニアの転職、実際は厳しいのか

増えすぎていると言われるなかで、実際の転職市場はどうなっているのか。
正直に書きます。
書類選考は通らないことが多い
応募者が増えるほど、企業は最初のふるい分けを厳しくします。
志望理由が浅い、学習内容が書かれていない、作品がない、転職理由があいまい——こういった書類は弱く見られます。
「将来性があると思ったからエンジニアになりたい」だけでは、他の応募者と同じに見えます。
- 何を学んだか
- 何を作ったか
- どこでつまずいてどう解決したか
空白を減らして具体化するほど、通過率は上がります。
面接では「続けられるか」を見られる
面接で大切なのは、きれいな答えではありません。
自分の経験を自分の言葉で話すことです。
「JavaScriptを勉強しました」だけでは弱い。
「ボタンを押したら表示が変わる機能を作り、エラーで半日悩みましたが、調べて解決しました」と話す方が伝わります。
面接は暗記より、経験の整理が大切です。
SES求人は多いが差が大きい
未経験向けの転職市場では、SES企業の求人を見る機会が多くあります。
SESは別の会社の現場で働く形で、未経験から現場経験を積める会社もある一方、会社によって差が非常に大きい。
ぼく自身もSES会社に入社した最初の1年は、開発ではなくテスト業務がメインでした。
休日でも全PCの再起動やアップデート対応のために出勤し、夜遅くまで作業することもありました。
「エンジニア転職=開発」とイメージしていると、現実とのギャップに苦しむことがあります。確認すべきは
など。
「未経験歓迎」の文言だけで判断すると、入社後に後悔する可能性があります。
理想と現実のズレに注意
エンジニアと聞くと、自由・高収入・在宅という良い面だけを想像しがちです。
しかし最初から理想通りに働ける人ばかりではありません。
最初は給料が低め、地味な修正作業が多い、毎日わからないことだらけ——そういう時期があるのが普通です。
未経験1年目はできない自分に落ち込む場面もあります。
でもそれは失敗ではなく、成長する途中で多くの人が通る道です。
未経験でも差をつける5つの行動

増えすぎと言われる状況でも、やることを絞って正しく行動すれば差はつきます。
特別な才能より、正しい順番で動けるかどうかの問題だと思っています。
① 基礎をしっかり固める
基礎が弱いまま難しいことに進むと、途中で何をしているかわからなくなります。
Web系を目指すなら、HTML→CSS→JavaScript→Git→簡単な画面作成の順番がおすすめです。
大事なのは完璧に暗記することではなく、自分で調べながら使える状態を目指すこと。
HTMLなら見出し・画像・リンクを配置できる、CSSなら色・余白・並びを変えられる、JavaScriptならボタンを押した時の動きを作れる——この程度で十分です。
基礎がある人は、面接でも説明がしやすくなります。
② 作品を完成させる
未経験は実務経験がないため、作品が「本当に手を動かした証拠」になります。
大きな作品は必要ありません。
架空のカフェサイト、自己紹介サイト、ToDoリストなど、シンプルでも完成しているものが一番説明しやすい。
未完成の大作より、完成した小さな作品の方が評価されやすいこともあります。
作品には「なぜ作ったか」「どこで苦労したか」「どう解決したか」の説明を添えると、考えて作ったことが伝わります。
ぼくはポートフォリオが完成していない状態で転職活動を始めましたが、途中で作ったもの・学んだ過程を面接で話すことで評価してもらえました。
作品は完成品である必要もありません。

③ 応募数を出しながら改善する
未経験転職では、少ない応募で決まるとは限りません。
企業ごとに求める人が違うため、ある会社では落ちても別の会社では評価されることがあります。
10社応募して全て落ちたら終わりではなく、志望理由・作品説明・職務経歴書を見直す材料になります。
応募しながら改善するくらいの気持ちで進める方が、精神的にも楽です。
④ 面接では「今の自分と伸びしろ」を伝える
技術だけでなく「一緒に働ける人か」も見られます。
「わかりません」で終わるのではなく、「今はわかりませんが、調べる時は公式情報や実装例を確認しています」と言えると印象が変わります。
すごい人を演じる必要はありません。
自分の経験と、これから学ぶ姿勢を素直に話す方が伝わります。
⑤ 仕組みで継続する
結局、最後に差がつくのは続けられる人です。
プログラミングは数日でできるようになるものではなく、入社前も入社後も学び続ける仕事です
継続のコツは気合いに頼らないこと。
毎日30分だけやる、勉強時間を固定する、休む日も決める——続けられる仕組みを作る人が強いです。
未経験エンジニアの勉強順序

未経験の勉強で大切なのは、順番を間違えないことです。
いきなり難しい技術に手を出すと、理解できずに挫折しやすくなります。
HTML・CSSから始める
HTMLはWebページの骨組みを作る言語です。
ここを飛ばすと、後でCSSやJavaScriptを学んだ時に混乱しやすい。
まずは「画面に文字と画像を出せる」状態を目指し、自己紹介ページを1枚作るだけで十分です。
CSSで見た目を整えられるようになったら、最初からおしゃれなデザインを目指しすぎる必要はありません。
見やすく、読みやすく、崩れない画面を作ることが先です。
JavaScriptで動きをつける
HTMLとCSSだけだと静かなページですが、JavaScriptを使うと動きをつけられます。
特に変数・条件分岐・関数でつまずく人は多いですが、ここを乗り越えると作品の幅が大きく広がります。
面接でも「自分で動くものを作った」と話しやすくなるため、避けずに学ぶべき技術です。
GitとGitHubで学習を可視化する
見落としがちですが、実務ではGitを使う現場が多くあります。
最初から難しい使い方を覚える必要はなく、「変更する→保存する→記録する→GitHubに上げる」の流れができれば十分です。
GitHubに作品を公開するだけで、努力が見える形になります。
採用担当が必ず細かく見るとは限りませんが、公開しているだけで「手を動かしている人」と伝わりやすくなります。
フロントエンドを目指すならReact
フロントエンドを目指すなら、Reactも選択肢になります。
ただし、HTML・CSS・JavaScriptの基礎ができていない状態からReactを始めるのはおすすめしません。
土台があって初めて、Reactが武器になります。
ぼく自身、独学でReactを並行して学びながら転職し、今は実務でReact + TypeScriptを使って管理画面の開発をしています。
基礎を固めてから取り組んだことで、現場でも働けています。
作品作りで差をつけるポイント

小さくても完成させることが最優先
最初から大きなアプリを作ろうとすると、途中で止まりやすくなります。
架空のお店サイト、勉強記録ページ、ToDoリスト——こういった小さな作品でも、完成して説明できれば価値があります。
未経験は「すごさ」より「完成させた経験」が大事です。
目的と工夫を言語化する
ただ作っただけでは採用担当に伝わりにくい。
若い女性向けに明るい色を使った、スマホで見やすいようにした、予約ボタンを目立たせた——こういった意図が説明できると、考えて作ったことが伝わります。
作品ページやREADMEには「作った理由・想定した読者・工夫した点・苦労した点・改善したい点」を書きましょう。
改善の記録が面接で活きる
完璧な作品より、改善できる人だと伝える方が大切です。
「最初は余白が狭く読みにくかった」「スマホで画像が大きすぎた」「JavaScriptの処理でエラーが出た」——そういう改善の記録は、面接でも話しやすい材料になります。
エンジニアの仕事は、作って終わりではなく、作って・試して・直すことのくり返しです。改善を書ける人は、現場で伸びる人に見えます。
会社選びで失敗しないために

入る会社によって成長速度は大きく変わります。
未経験の場合、最初の会社で学べることが特に大きいです。
研修内容は必ず具体的に確認する
「研修あり」と書かれていても、内容は会社によって大きく違います。
「3ヶ月研修あり」でも、自習だけの会社もあれば、実際の現場に近い課題を出してくれる会社もある。
研修期間・内容・講師の有無・研修後の配属先を、面接で遠慮せずに聞くことがミスマッチを防ぎます。
開発に関われるかを確認する
エンジニアとして入社しても、最初の業務が開発とは限りません。
テストや保守が悪いわけではありませんが、長く開発に関われないと、目指す方向とズレていきます。
「未経験入社の方は、入社後どんな仕事から始めることが多いですか」と聞くと自然に確認できます。
SES企業は甘い言葉より具体的な説明で判断する
SESは未経験から入りやすい場合がありますが、会社ごとの差が大きい。
案件内容を教えてくれるか、開発に入れる可能性があるか、待機中の給料は出るか——これらを具体的に確認しましょう。
「誰でも入れます」「研修後すぐ高収入」など、良い話ばかりの会社は慎重に。
未経験ほど、甘い言葉より具体的な説明を重視すべきです。
ぼくが転職先を決める際に重視したのは、面接担当者の説明の丁寧さと、質問への誠実さでした。
条件面より、一緒に働く人の態度を信頼できるかどうかを判断基準にしたのは、今でも正解だったと思っています。
口コミは複数の情報と合わせて見る
口コミは個人の感じ方が入るため、全部信じる必要はありません。
求人票・会社サイト・口コミ・面接での説明を合わせて判断する。
1つの情報だけで決めないことが安全です。
よくある疑問
今から始めても遅い?
遅いとは言い切れません。
IT人材の不足は続いており、IPAの「DX動向2025」でも、日本企業の多くがDXを進める人材不足を感じていることが示されています。
ただし、遅くないからといって簡単でもない。
「いつかやる」では時間が過ぎるだけなので、今日小さく始めることが大切です。
30代でも可能性はある?
30代でも可能性はあります。
ただし20代より準備の質は求められます。
一方で、社会人経験がある分、仕事の責任感・顧客対応の経験・報告や相談の力は強みになります。
年齢を言い訳にするより、前職の経験をエンジニア職にどう活かせるかを考える方が前向きです。
文系は不利?
文系だから絶対に無理ということはありません。
厚生労働省の職業情報でも、
プログラマーは入職にあたって特定の学歴や資格が必ず必要とはされておらず、文系出身者も多い
とされています。
文系か理系かより、今どれだけ手を動かしているかが見られます。
独学でも転職できる?
独学でも可能性はありますが、向き不向きがあります。
自分で調べられる、毎日少しずつ進められる、作品作りまで進める——こういった人は独学に向いています。
何から始めればいいかわからない人は、スクールやメンターを使うのも選択肢。
大切なのは独学かスクールかではなく、最終的に作品を作り、応募できる状態になることです。
資格は必要?
資格は必須ではありませんが、基礎を示す材料にはなります。
優先順位は「基礎学習→作品作成→GitHub公開→面接対策」が先で、資格はその補助です。
基本情報技術者などは、作品や学習経験とセットで見せると効果が出やすいでしょう。
まとめ:増えすぎでも、準備した人には道がある

未経験エンジニアが増えすぎと言われる時代でも、チャンスが完全になくなったわけではありません。
増えているのは「興味を持つ人」も含まれます。
最後まで学び、作品を作り、応募し、面接対策まで進める人は限られています。
大切なのは、焦ることではなく積み上げることです。
- 基礎を学ぶ
- 小さく作る
- GitHubに公開する
- 応募しながら改善する
- 続ける仕組みを作る
この流れを丁寧に進めた人が、未経験から抜け出せます。
ぼく自身が転職を決めた28歳の時、不安がゼロだったわけではありません。
でも今は、あの時動いてよかったと思っています。
転職して後悔はまったくありません。
「遅いかな」と考えている時間より、今日1つだけ始める方が、数ヶ月後の自分は確実に変わっています。
